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八木茂/武まゆみ/アナリエ・サトウ・カワムラ/森田考子

1999年に発覚した埼玉本庄保険金殺人事件の犯人。
1995〜1999年にかけ、男性三人に保険金をかけて殺害、自殺や事故に見せかけて、保険金を搾取した。
主犯は八木茂で、残る三人は八木の指示の下、被害者との偽装結婚と殺人及びその証拠隠滅、保険金の受け取りをしていた。
2000年に逮捕され、2008年には最高裁で八木の死刑が確定した(現在も再審請求中)。
また、共犯の武まゆみには無期懲役、アナリエ・サトウ・カワムラには懲役15年、森田考子には懲役12年が確定している(いずれも一審で判決確定)。

<概要>
八木茂は金融業を営む傍ら、埼玉県本庄市で飲食店を営んでいた。
武まゆみ、アナリエ・サトウ・カワムラ、森田考子の三人はこの飲食店のホステスで、八木の愛人でもあった。
八木は常連客の男性と愛人達を偽装結婚させ、保険金を搾取することを計画した。

最初の事件は1995年に起きた。
被害者は当時45歳の男性で、アナリエ・サトウ・カワムラの夫だった。
6月3日、被害者はトリカブト入りのあんパンを食べさせられて殺害され、遺体は利根川に遺棄された。
八木らはアリバイ工作や遺書の偽装を行い、彼の死を自殺と見せかけた。
彼らの目論見通りにことは進み、保険金三億円が受取人のアナリエへと支払われた。

第二、第三の事件は1999年に起きた。
一人は当時39歳の男性で、前回と同じく、アナリエ・サトウ・カワムラの夫だった。
もう一人は当時61歳の男性で、森田考子の夫であった。
彼らは数ヶ月に渡って高濃度のアルコールと大量の風邪薬を繰り返し飲まされ、薬の副作用により急性の肝障害や抵抗力低下などの障害を負わされた。
5月29日、森田の夫だった男性が肺炎等で死亡した。彼には妻を受取人とする生命保険1億7千万円がかけられていた。
その翌日にはもう一人の男性が体調不良で入院、一時重体に陥った。彼にも生命保険9億円がかけられていた。
こちらの男性はその後回復し、自分は殺されかけた、他にも殺された人がいると警察やマスコミに訴えた。
警察は亡くなった男性について捜査を開始、司法解剖を行った。

手がかりの少なさや人間関係の複雑さから、捜査は難航した。
夏頃にはマスコミが大きく報道するようになったが、八木は自分の店で記者会見を開き、自らの潔白を主張した。
なおこの会見は有料で、回数にして200回以上も行われたという。
会見の最中に起きた取材陣への暴力や、暴漢の侵入といった異様な状況もあって、この『疑惑』はかなりセンセーショナルに報道された。
しかし翌2000年、ついに四人は逮捕された。
八木自身は無罪を主張したが、共犯だった女性三人は犯行を認め、自供をした。
武まゆみには無期懲役、アナリエ・サトウ・カワムラには懲役15年、森田考子には懲役12年の判決。
2008年、最高裁は八木に死刑判決を下した。
彼は現在も無実を主張し、再審請求を行っている。

<リンク>
本庄事件弁護団
八木の弁護団によるウェブサイト。共犯らの証言は捜査の中で作られた『偽りの記憶』だと訴えている。
偽りの記憶―「本庄保険金殺人事件」の真相という本も出している。
なお、彼らは専門家らの鑑定から、第一の事件は溺死であると主張している。
2013年12月11日、東京高裁は保管された被害者の臓器を再鑑定すると決定した(週刊金曜日ニュース)。

本庄保険金殺人 八木茂被告の死刑確定 オフイス・マツナガのブログ!
本事件を取材した記者によるブログ記事。
第二の事件で殺されかけた男性が駆け込んだ先がこのブログ主のボスだったらしい。事件取材の裏側が垣間見えて面白い記事だった。


<類似の事件>
暴力団組長夫妻(日高安政・信子)による保険金詐取目的の放火殺人事件
従業員に自社の宿舎への放火を依頼、火災により従業員4人とその子供2人が死亡した事件。
福岡久留米看護師連続保険金殺人(吉田純子・堤美由紀・石井ヒト美・池上和子)
看護師4人が自身の夫をターゲットに、医学知識を悪用して保険金殺人を企てた事件。

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