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高校生首切り事件

<概要>
1969年4月23日に神奈川県で発生した殺人事件。
加害者、被害者ともにサレジオ学園に通う男子高校生。
加害者は被害者をナイフでめった刺しにした挙げ句、首を切断した。
その後、自らの肩にも傷を付けて第三者に襲われたように装ったが、二日後には自供した。
動機はいじめだった。被害者に悪口を言われるなどしていたらしい。
加害者は少年院に送られた。

<リンク>
加害少年の精神鑑定書(少年犯罪データベース)

<ノンフィクション>

心にナイフをしのばせて 奥野修司 文春文庫

事件そのもの、というよりは事件後の被害者一家を追ったドキュメンタリー。
本書によれば、事件後加害者から遺族への謝罪はなく、損害賠償もごく一部しか支払われなかった。
事件について知りたい向きには物足りないが、遺族保護のあり方や少年法について考えさせられる一冊。
だが、加害者に関する記述についてはいささか疑問を覚える。
著者は加害者本人やその家族等にはインタビューできなかったが、遺族や当時の友人達の証言から事件の動機であるとされたいじめを否定している。
更に著者は加害者が少年院出所後に有名大学を出て弁護士になったことを指摘、社会的地位も財産もあるのに、賠償にも謝罪にも応じないと手厳しく非難する。
そして加害者はこの本がきっかけで身元を暴かれ、ネットで大々的に非難された。
彼は結局弁護士を廃業したらしい。
裁判で決まった賠償金を支払わないことや、謝罪を求める遺族をぞんざいに扱う加害者側にも問題はある。
また、少年期に殺人という重い罪を犯しても弁護士になれるというのはどうかと思う。
しかし、彼は既に法に定められた刑期を終え、再犯もせず、弁護士にまでなった。
これを更正したと言わずに何と言ったら良いのだろう。
『更正』とは何だろうと考えずにはいられない。

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