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上田宜範

1992〜93年に発生したいわゆる大阪愛犬家連続殺人事件の犯人。
自称「犬の訓練士」で、犬の安楽死に用いる筋弛緩剤を使って少なくとも5人を毒殺した。
1994年1月に逮捕され、2005年12月15日に最高裁で死刑判決が確定した。

<概要>
上田宜範は大阪の裕福な酒屋の長男として生まれた。
高校卒業後、父親の援助で住宅販売会社を設立するが、ずさんな経営と社員による金の使い込みによって倒産した。
その後も事業を興したが失敗し、借金を重ね、ついには親からも勘当された。

1990年、上田は知り合いの男性にスナックの開店話を持ちかけ、金銭を搾取した後に殺害している。
警察の捜査では遺体が見つからず、立件は見送られたという。
同年、上田はレンタカーの共同経営話をもちかけ、知人らから数百万円を集めて持ち逃げした。
8月には逮捕され、実刑判決を受けた。

1991年に仮出所した上田は警察犬訓練所に出入りするようになり、見よう見まねで訓練術を覚えた。
以降、彼は「犬の訓練士」を名乗るようになった。
1992年、訓練所設立の名目で長野県塩尻市内に土地を借りた。
そして知り合った愛犬家らから出資金を騙し取っており、このトラブルが後の事件のきっかけとなる。

1992年5月、上田は以前勤務していた先の同僚男性と偶然出会い、口論となった。
翌月、上田はこの男性を呼び出して睡眠薬で眠らせ、筋弛緩剤を注射して殺害した。
筋弛緩剤は犬の安楽死用として入手していた物だった。
遺体は塩尻市の土地に埋めた。
以降、上田はほぼ同じ手口で次々と事件を起こす。

1992年7月、上田はアルバイト先で知り合った男性に塩尻市の土地でのアルバイト作業を持ちかけた。
男性はこのアルバイトを終えた後、殺害された。
この事件と同時期に、上田はもう一人殺害している。
被害者は犬の雑誌の文通欄で知り合った男性で、ペットショップの共同経営を巡るトラブルが動機だった。

翌1993年10月、上田は主婦二人を立て続けに殺害した。
この主婦らも共同経営を持ちかけられた上に多額の出資金を騙し取られている。
上田は10月26日にまず一人、3日後の29日にもう一人を殺害した。

彼女らの失踪がきっかけとなり、上田は複数の失踪事件に関わる容疑者として警察にマークされた。
1994年1月26日、上田は逮捕され、自供により5人の遺体が発見された。

裁判で上田は自白は警察による暴行によるものだと無罪を主張したが、1998年3月20日に一審死刑判決。
2001年3月15日、二審は控訴棄却。
2005年12月15日、最高裁が上告を棄却、死刑判決が確定した。

<リンク>
大阪愛犬家連続失踪殺人事件(無限回廊)

余談だが、この事件とほぼ同時期にあった埼玉愛犬家連続殺人事件はこの事件がきっかけでマスコミに取り上げられるようになったのだという。
無論この二つの事件は無関係なのだが、ペットビジネスに関わる人間が立て続けに事件を起こしたのには何かしら時代的な背景もあったのかもしれない。

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